美雨の部屋へようこそ

世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

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桜三昧の誕生日


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    桜三昧の誕生日

今日、ひとつ年をとりました。
皇居前、日比谷ペニンシュラホテル名物の、本物の桜が八方に植えられたザ・ロビーで、ピアノとフルートの演奏を聴きながら
CA時代の仲良しの先輩に祝ってもらい、しあわせなひとときを過ごしました。


誕生日1



久々にいろんなお酒を飲んで酔っぱらっています
いい気持ちです。

酔っぱらってるのでろれつとペンが(ってナンダ?)回りません

後ろに咲いてるのは、啓翁桜という、ソメイヨシノより一足先に咲く、ヒガンザクラ系の華やかな桜さん


今日は、ハイ、昼食から2次会まで飲みました。かなり酔っています
でも とても良いお酒でした。
前日の体の不具合がうそのようです。
お酒の良し悪しは、きっと相手にも よるのでしょうね。

まだ酔いが残っていて、こんな ゆるゆな日記でごめんなチャイ<(_ _)>。




ペニンシュラホテルのユルキャラくまくん 
ペニンシュラホテルのユルキャラくまくん
彼も祝ってくれてハッピー


酔いさましに、好きな格言を少し。


誕生日は親に感謝する日のこと

誕生日とは生んでくれた事に感謝をし、生まれてきた事に感謝をする日だ 

私たちは泣きながら生まれてきた。そして最後は孤独のうちに死んでいくのだ  五木寛之

人間には三つの事件しかない。生まれる・生きる・死ぬ。生まれることは感じない、死ぬことを苦しむ。そして生きることは忘れている  ラ・ブリュイエール

この世に生を受けたこと、それ自体が最大のチャンスではないか  アイルトン・セナ



  
  ==みなさん、ありがとう==

春の弥生の良き日に、ブロともさんたちから届いた、お国の特産物やプレゼントに感謝です<(_ _)>

誕生日に合わせて桜の花びら入りロゼワイン(写真左)を送ってくださった、noboさんありがとう
誕生日2

noboさんは、勝沼で葡萄園をなさってたり、博物館学芸員だったり、能楽師だったり、甲府城ガイドさんだったり(実は3倍位肩書きアリ)しますが、だがその実態は!! 真面目な公務員さんだったりします。(なんか、すごすぎる!)
こちらのブロガーさんです 足軽日誌 甲府城ボランティアガイド 芹沢 昇の日記
http://noboseri24.blog112.fc2.com/



日本で最も寒い国から、最もホットなハートで、健康によいものをセレクトしてくださったかえるママさんより
IMG_20170301_145317_20170302002907.jpg

北海道の海の幸、山の幸、北の大地の特産品をありがとう。民間療法の天才で、手作りの外傷薬の枇杷エキスやクマザサ茶も貴重品です。うちのチーと伝次郎までジビエな鹿肉ソーセージをいただきました。手作りネックレスも美しすぎます(;_:)
このブロガーさんです。「パパがんばってかえるママ 」(いま一寸お休み中)http://kaerumegane.blog22.fc2.com/





美雨の生まれ月の花であり、日本人に一番愛されている桜を贈ってくれたピオーネ親父さんに感謝
けいおうざくら
山形から一足早い春を運ぶ「啓翁桜(けいおうざくら)」は、ミザクラをとヒガンザクラの交配種で、高級デパートや老舗旅館、料亭などで、ソメイヨシノが咲く前にお正月から早春にディスプレイされる、貴重で高価な花木です。今日お祝いをしてもらった日比谷ペニンシュラホテルに飾られていたのも啓翁桜でびっくり。今年はきっといいことづくめな気がしてきました^^
美味しい高級葡萄はピオーネさんの「まつうら農園」で http://piohne.blog60.fc2.com/



神が人類に初めて酒を賜った地グルジアから、ワインを贈ってくださったべえべえさん感謝です
べえべえさんの贈り物

黒海に国境を接するコーカサス地方の小国、グルジア(Georgia)は8000年も昔からぶどうが生産されていた、世界最古のワイン生産地。そこからとびきり高貴なワインをとりよせてくださった、べえべえさんありがとう。(勿体なくてまだ飲めない;_;)
 月日は百代の過客にして、行かふべえべえさんはまさに人生の旅人なり、こちらの素敵な旅ブロガーさんです
 http://be1be2be3.blog.fc2.com/




あこがれの、日本一美味しい比内地鶏をまるごと一羽贈ってくださったtedukuridaisukiさん感謝です
あこがれの比内鶏 鶏がらまで絶品!

もう、歯ごたえと肉の味がまるで違う!これを食べたらしばらくほかの鶏肉食べれません!日本に、こんな鶏サンがまだいたのですね。食いしん坊な美雨一家は、まさに骨の髄まで食べました!鶏ガラを煮出したスープがまた絶品!ラーメンや南蛮うどんに最適です。畑のキャビア”とんぶり”のプチプチ感もクセになります。チーと伝次郎にも、ハチ公の里のきりたんぽスナックをありがとう。石川啄木も歌った風光明媚な米代川の守り主、ガブとラッピーちゃんの飼い主さんのブログはこちら。http://lappi.blog114.fc2.com/



瀬戸の海の幸、山の幸、そして旅好きな私の為に交通安全のお守りを毎年贈ってくださるダリアさん
ダリアちゃんの贈り物

冷え性の私に、毛布タッチの着る”ストール”(大好きな色!)を取り寄せてくださり、毎回違う季節の花のビーズチャームを、独創的に編んでくださる、アーティストさんです。このチャームをスマホにつけ、遠石神社のお守りをバッグつけていて、旅先でも何度 盗難や天災、人災から護ってもらったことでしょうか。瀬戸内海の優しい金の凪のような女性。ダリアさんありがとう。



誕生日に、お祝いの拍手コメントや鍵メッセージくださった優しい皆様、
ありがとうございます。
この場を借りて、お礼申し上げます<(_ _)>



誕生日を迎えるたびに、私はよくへッセの言葉を思い出します。

”春の嵐”のラストページの最後
「私は青年時代をとがめようとは思わない。なぜなら、青春はすべての夢の中で輝かしい歌のようにひびいて来、青春が現実であったときよりも、いまは一段と清純な調子で響くのだから。」

この言葉が思い出されるたび、胸を打たれます。
安心して、歳をとってよいのだなぁ、と・・・。(笑)
音楽的表現があまりに的確で、素敵すぎますね。

次は 晩年になってからのヘッセの言葉です。
「無常を悲しむことなく、生涯無常の歌を道連れに生きてゆけますように。
肯定にみち、死を恐れず、希望にみちて」

ヘッセの豊かな表現、美しい世界観が、今迄の自分のもやもやしていた心の内を代弁してくれたような気がします。
それ以上に自分にとって、あらゆる視点から物を捉えること、考えることの大切さを教えてくれたヘッセ・・・

彼の人生観と言うか幸福論が、上の晩年の言葉に集約されていると感じるのは私だけでしょうか。

南欧では、年齢は財産と言いますね
年をひとつとるごとに宝物がひとつふえていく・・・自分が宝物になっていく
そんな自分になれたら素敵ですね。


美雨


春を告げる啓翁桜より 皆さん今日もありがとう

春に生まれた美雨から、皆さんにも桜のおすそわけ^^




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フランドルの雫 ブルゴーニュ公爵夫人2 Duchesse de Bourgogne

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フランドルの雫 ブルゴーニュ公爵夫人2  ”Flemish art of brewing”


ブルゴーニュ公爵夫人1 http://yonipo.blog13.fc2.com/blog-entry-1441.html より
フランドルの城


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ホップ臭さがまるで無く、赤ワインのようにフルーティーな香りのビール、知っていますか?
それはベルジビアン・ビア。ベルギー・ビールです。

桜の季節と、もみじが色づくころ会う古い友人がいて、会うと きまってお気に入りのアントワープ・カフェを訪れます。 カフェというよりは本当はパブかバルなんだけど、なぜかみんなカフェと呼ぶ、お洒落なベルジアンビア・カフェ。ビール好きな父がベルギービール飲んでハシゴしていたブラッセルズ東京という店のブランチかと思っていたら、ここは本格的な西欧伝統料理を出すベルギーの正統派のカフェなのです。
父の時代は何故かヒュー・ガルテンよりシメイが主流だったそうだけど、今はそれこそ何十種類ものベルギー・ビールが楽しめます。

ベルギービールには素敵なラベルのボトルが多く、名前(ラベル)一つとっても、どれも皆歴史を髣髴とさせてくれる由来があります

昨年、お気に入りのベルギー・ビール、ブルゴーニュ公爵夫人の記事を書きました。そのとき、機会を設けてもう少し詳しく書きたいと記したので、今回続きを書いてみようと思います。

※先の記事 ブルゴーニュ公爵夫人Ⅰ Duchesse de Bourgogne
http://yonipo.blog13.fc2.com/blog-entry-1441.html




ブルゴーニュのマリー



ブルゴーニュの薔薇と謳われたマリーの歴史

ブルゴーニュ女公爵 神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世妃 
マリア・フォン・ブルグント(マリー・ド・ブルゴーニュ)1457~1482
       
ブルゴーニュ公シャルル突進公は、悲願であった神聖ローマ皇帝の座につけず、愛娘マリーに夢を託し、フリードリヒ3世の息子マクシミリアンとの縁組を指示し、1477年に世をさりました。
弱気で陰気なフリードリヒからは想像もつかない溌剌とした男らしい息子のマクシミリアン(当時14才)と、二つ年上だった美少女マリーは初めての出会いから恋に落ちました。言葉もうまく通じない二人でしたが、政略結婚の思惑などお構いなしに意気投合したといいます。恋は盲目といいますが、言葉もいらないんですね。(笑)
フランス王朝のブルボン家より古く由緒あるバロワ家の血筋のマリーは大変な名家の姫君といってよく、各国の名家からも縁談が舞い込んでいて、当時財政の芳しくなかったハプスブルグ家のマクシミリアンとの結婚条件は難航し、四年もの歳月を要したそうです。



マリーの夫マクシミリアンは神聖ローマ皇帝   愛妻ブルゴーニュのマリー
マリーの夫マクシミリアン 神聖ローマ皇帝bブルゴーニュのマリー(25才で亡くなったマリーは妊娠していた



晴れて結婚できたとき、ふたりはどんなに幸せだったことでしょう。

マクシミリアンはフランス軍を撃退してブルゴーニュ公の地位を確立し、かわいい王子も生まれて幸せの絶頂にいました。
しかし、仲が良すぎるのも問題で、結婚から5年しかたっていないある日、マリーは妊娠中にもかかわらずマクシミリアンの鷹狩りについて行ってしまいます。そしてこのとき落馬をし、さらに運悪く馬がマリーの上に倒れてきて、三週間後に彼女は世を去ってしまいます。仲睦まじかった若く美しい妻を失ったマクシミリアンの嘆きはいかばかりだったことでしょう。ハプスブルグ家の源流でありながら、マクシミリアンはその若さで十何年と妻を娶らず、息子、娘を可愛がり独身生活を送り続けます。

スペインら旧勢力の圧政に苦しんでいたフランドルの人々に味方したマリーはまた、民にも非常に愛されていて、15000人もの人達が参列するなか寺院に埋葬されました。
そんなマリーの人気は後世にも引き継がれ、この美しく芳醇なレッドビールの名として再来したのでした。




ブルゴーニュ公爵夫人2




”Flemish art of brewing" 醸造のフランドル芸術について 

ベルギー・ビールの、ウンチクを語り始めたらキリがないほどの歴史がありますが、その原点を絞って言うなら、フランドルとスペインとの闘いにあるでしょう。
フランドルとスペイン列強の戦いはプロテスタントとカソリックの勢力争いに見えて、実は列強国同士の国捕り合戦の歴史と言えます。
Protestant―のprotestとは、本来反抗する、抵抗する、という意味なのですが、莫大な金(キン)の蓄財量を後ろ盾に、何も産まず退廃して威張り腐った旧教勢力に対抗して、こつこつと働き、沢山の産業やバイオの基本ともなる農業を生み出してくれたプロテスタントたちの偉業は、この美しいビールにもしっかりとその足跡を刻んでいます。 画像のラベルの上にも書かれた”Flemish art of brewing"って、まさにフラマン人プロテスタントの芸術ともいえる文化産業そのものなのです。




ビールのラベルに描かれたマリー
ブルゴーニュ女公爵



ベルギービールは醸造のしかたもものすごく芸術的。樽(桶)からしてすごいこだわり。こだわりといえば、ビールによって専用グラスがあること。それぞれちょとずつ違うゴブレットの形状がこれまたお洒落で。

デュベル、ロシュフォール、ローデンバッハ・グランクリュ・・・名前もまるでワインみたいでしょう? 紅茶の種類にも似ているのは、フローラル・ブーケやシトラスフルーツの香り、各種ハーブ、ブランデー、リキュールと、あらゆるアロマが魔法みたいに渾然一体と籠められてる感じだからでしょう。確かにこれなら、ビール嫌いな女性もウットリくること間違いなしでしょうね。

飛行機で働いてたとき、ブリュッセルから搭載してたヒュー・ガルテンを飲んだときはそれほど個性を感じなかったけれど、きっとあれが一番日本ビールに近い、日本人の味覚に合ったものだったからかもしれません。日本人好みの黄色と白いアワアワな純粋ポップビールもあるベルギービール、軽く800種類はあると言われています。

桜吹雪も素敵な宵でしたが、悲しいかな桜は梅と違って香りがありません。そこでこの日の二杯目は、サトウニシキのほのかなアロマにも似た サクランボを漬け込んだ赤ビール、ベルビュー・クリークを飲みました。  
丸の内正面のお堀を紅葉が赤く染める頃、ベルギービールの飲めるアントワープカフェに、また行きたいと思っています。



イケてるベルギービール大特集
三位一体みたいに、グラスとコースターのアンサンブルでセットになっているお洒落なベルギービール



☆☆ベルギーのおシャレな歴史ビールちょこっとご紹介☆☆
(800種の中から殆ど独断で美雨が選ばせていただきました)



「デュシャス・ド・ブルゴーニュ」 (ブルゴーニュ公爵夫人)

ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ


ベルギー・ビールを飲みにいくとき必ず一番目に乾杯する一瓶です。名前の由来は上に記した通りですが、スペイン旧勢力に虐げられていたフラマン人達に味方をしたブルゴーニュ侯爵の娘、マリー・ド・ブルゴーニュちなんで付けられました。
茶色がかった濃い赤褐色の典型的Red Beer。酸味を感じさせる香り、ブラックチェリーやパッションフルーツのような複雑な香りがあります。かといって酸っぱさはなく、甘みとのバランスがとても良く、上品で芳醇なとてもおいしいビールです。



「ロシュフォール」

ロシュフォール

ロシュフォールはアレクサンドル・デュマの三銃士に出てきそうな名前ですね。(笑) 悪役だったけれど。英語読みだとロックフォルト。ご存知チーズの名前です。このビールのツマミにもピッタリだとか。おかしいですね。ロックフォルトペアで。今度ペアで是非いかがですか。でも、実はブルーチーズ駄目な美雨でした(;^_^
代表的なトラピストビールで、スパイシーなアロマに加え、フルーツ、ビターチョコレートを思わせるフレーバー。マイケル・ジャクソンは★★★から★★★★を付けて評価しています。




「ヒューガルデン・禁断の果実」(スペシャルエール・アルコール度数8.8%・\1000)

禁断の果実2


禁断の果実―よく言ったものですね。アダムとイブにかけるとは。ヒューガルテン、シメイに限らずベルギービールって本当にフルーツリキュールのように芳醇なんです。これはビールという名にして欲しくない、そんなふうに考える私って不埒もの?それとも粋人?(笑)




「ギロチン」

ギロチン1


ギロチンの考案者である有名なフランスの医者、ギロチン氏に因んで名づけられました。
透き通ったゴールド。
オレンジ、リンゴ、パイナップルのようなフルーティーな香り、コショーのようなスパイシーな香りもあります。
口に含むと最初甘味を感じますが、後で柑橘系の苦味のようなアルコールの高さを感じます。
ラベルには、名前の通り断首台が描かれています。
ギロチンといえばルイ16世とマリーアントワネットを思い浮かべてしまう美雨ですが、フラマン人達にもギロチンはポピュラーなツールだったのでしょうか!?



美雨


❤最後まで読んでくれてありがとう❤
ブルゴーニュ女公爵3
マリーより



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華麗なる進化 プリンの歴史  ~イギリスの庶民料理からフランスの宮廷食へ~


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イギリスの庶民料理からフランスの宮廷食へ―華麗なる進化 プリンの歴史

フルーツプディング



ちょっと小粋に呼べばプディング。

一家全員大~好きなプリン。

はい、お子ちゃま家族です。(=^・^=)しょっちゅう作ります。

せっかくなので、今日はプリンの歴史など。


プリン=プディング(英語:pudding)はもともと、小麦粉、米、ラード、肉、卵、牛乳、バター、果物などの材料を混ぜて、砂糖、塩などの調味料や香辛料で味付けし、煮たり蒸したり焼いたりして固めた料理の総称でした。

pudding の原型は古英語の puduc で、元来は腫れ物を指す語であったと言われます。これが中期英語でソーセージの一種を指す poding となり、今日の多様な蒸し料理のジャンルを指す pudding となり、後にゼラチンやコーンスターチで固めるタイプの料理もその形状からプディングと呼ばれるようになったのです。ライスプディング、ブレッドアンドバタープディング、ブラックプディング、ヨークシャー・プディング、チョコレートプディングなど、メイン料理からデザートまで、その種類は多岐にわたります。



敬老のプディング
アフタヌーンティーにぷち・おもてなしプディング




日本で一般的にプリンとよばれるカスタードプディングもプディングの一種で、茶碗蒸しもまた英語で言えばプリン:puddingになるわけですね。

またイギリスでは、「本日のプディング」のようにデザートの同義語としても用いられています。

なんだか可笑しいですね。プリンといえばずっとあの形状あのお味の西洋のお菓子だ!と思っていたものが、実は大勢のプリン:プディングの中のごく一部の菓子分野のそのまた一部のカスタードプリンだったなんて。

わたしの中で、プリンといえば絶対的にこの姿↓で浮かんでくるのがプリン:puddingなのです。


プリンでおじゃる!



上にも記したとおり、そもそもプディング(Pudding)とは、今現在のような甘いお菓子のことではなく、パン屑や小麦粉にラード、レーズン、卵、果実等、ありあわせの材料を混ぜ、塩とスパイスで味付けしナプキンで包んで蒸し煮したものでした。5世紀以前から、プリンは一般の家庭で作られていました。
一説には、パン屑の始末に困ったイギリスのお母さんたちが「捨てるのはもったいない」と考え出したものがプディングだ、という説が有力で、布のまま涼しいところに吊しておけば1年間位保存がきくことから、航海中の保存食としても利用されていたようです。現実主義、実質主義のイギリス人は、家庭料理においても「実質的・健康的・合理的」を重んじると言われています。つまり、プディングはそんなイギリス人の国民性の象徴、と言っても過言ではないようです。



↓ヨークシャー・プデイング(英国人が思い浮かべるプリン)    ↓おじゃる丸が思い浮かべるプリン
おなじくプディング?
クレーム・ブリュレよりパンナコッタよりブラマンジェより、やっぱりプリン ア・ラ・モード最高!の昭和な美雨ですた



さて、12世紀を過ぎると、いわゆる『ヨークシャー・プディング』が登場します。
これは小麦粉、卵、牛乳、塩、牛脂を練ってオーブンで焼いたもので、現在でもイギリスではこのまま、もしくはローストビーフのお供として必ず添えられる一品です。
クリスマスプディングの原型ですね。
クリスマスプディングはドライフルーツやナッツを、小麦粉,砂糖,卵,牛脂(スエットといってイギリスの料理ではよく使われます)などと混ぜて、型に入れ、やはり蒸して作ります。
特徴としては、食べるときにブランデーをかけて、それに火をつけること。これはイギリスの代表的なクリスマス菓子で、とても日持ちするので、1年前に作っておいて、クリスマスになってからもう一度蒸して食べるということもあります。保存食でもあるんですね。
他にも、お米を牛乳で煮て卵を加えてから蒸すライス・プディングや、型にペイストリーを敷いて牛肉のフィリングを入れ、ペイストリーでふたをしてから蒸すステーキ&キドニー・プディングなどがあり、お菓子からちゃんとした食事まで入れると実にさまざまで、「プディングとは?」と聞かれても、一言で表すのは難しいですね。


クリスマスプデイング
クリスマスプデイング
ブランデーでボワッと炎が・・


では、私達にとってのプリン―カスタードプリンはいつ登場するのでしょう。
何世紀も愛され続けてきたプディングも、イギリスでは結局“庶民の食べ物”でしかなかったわけですが、いわゆるお菓子ジャンルのプリン;カスタードプディングがスイーツ分野で自立するのは、実はフランスにおいてです。
18世紀になると、グルメなフランス宮廷では才能豊かな料理人・菓子職人を生み出すに至り、いわゆるフランス料理・フランス菓子が大成されました。 卵・牛乳・砂糖の基本材料に香料を入れ、カラメルソースを加えて出来るカスタードプリンは、フランスではCremecaramel(クラェムカラム)もしくはCremerenverse(クラェムランウェフス)と呼ばれました。
renverse(ランウェフス)とは「ひっくり返した」という意味で、出来上がったものを逆にしてお皿に盛り付けるところからついた名前です。プッチン・プリンのお皿にひっくり返すワクワク感はここから始まったんですね。
そのプリンの基本レシピは現在とほとんど変わっていません。



舞台はフランス宮廷へ
舞台はフランス宮廷へ


映画 宮廷料理人より
宮廷料理人ヴぁテール


なぜ日本でプリンと呼ばれるのか?と疑問を持ちませんか。
ということでちょっと調べてみると・・・
プディングは江戸時代の終わりには日本に入ってきていたようです。
明治5年に出された「西洋料理通」という本で、初めて「ポッディング」という名前で紹介されています。
その後「プリン」「プッジング」「プデン」など明治時代を通していろいろな表記がされましたが、最終的に言いやすく親しみやすい「プリン」に統一されていったようです。
江戸から明治にかけては、聞こえた音をそのまま日本語に取り入れる例がありますが、プリンなどは
その代表的な例かもしれませんね。ほかにも、Lemonade(レモネード)→ラムネなどもそうですね。


ひっくり返すときがお楽しみ
ひっくりかえすときがお楽しみ♪



そして現代。美雨がホームパーティーでよく作るのは、円型に流し入れて作る、ケーキ型プリン。
簡単なのに、ちょっとだけ豪華に見えて、受けがいい♪です。材料費約200円程度。
クリームや、チェリーでお化粧してあげると、100円増し?の完成品に。

先日、来れない予定だったお客さまがいきなり飛び入りみたいに訪ねて来たので((+_+))買い置きのクリームも無くて、にわか仕立て。
クリームも切らしてて、飾り付け無くて寂しいのだけど、こころがこもってればいいよネ(?笑)


この日は、早取りの薩摩芋を沢山いただいたので、特製大学イモもお・ま・け。
お芋はこれからが旬ですが、甘くて美味しいと好評でした。(*^_^*)

でも、一番喜ばれたのは、やはりプリン。
ということで、おじゃるでプリン日和な一日でした。まる。




美雨



カット後の美雨プディング
最後まで読んでくれてありがとう おひとつドゾ♪
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フランドルの雫 ブルゴーニュ公爵夫人 Duchesse de Bourgogne  

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フランドルの雫 ブルゴーニュ公爵夫人 Duchesse de Bourgogne  


当時のフランドルの風景 ヤコブ・ファン・ロイスタール「バイドゥールステーデの風景」
フランドルの風景 ヤコブ・ファン・ロイスタール画


桜のつぼみがほころび始めるころ、きまって会う古い友人がいます。
風流を好む、歴史と音楽の好きな、気の置けない友。
東下り(あずまくだり)と称して、京のお土産を持って
今年も、はるばる上方(かみがた)から訪ねてくる予定。

逢うと必ず飲むビールがあります。
ビールというよりは、ルビーレッドの雫、と呼ぶべきか・・・

ベルギービールの至宝とでもいうべき、ルビーレッドの魅惑に酔いしれる愉しみ。
Duchesse de Bourgogne ―その名の通りだと、ブルゴーニュ公爵夫人。
けれど史実上は、自身が女公爵の称号を生まれながらに持った女性です。


ブルゴーニュ女公爵


ワインのようにフルーティーで軽やかな甘さ、どうあってもビールと思えないほどの気品溢れる芳醇な香りを漂わすこのルビー色の発泡酒は、フランドルがブルゴーニュ公の支配下にあった時代にフランドル人に味方して評判の高かった「マリー・ド・ブルゴーニュ女公爵」に捧げられたもので、彼女の肖像がラベルに描かれている、魅力溢れるベルギービールです。

ベルギービールは、フランドルビール、またトラピスチヌビールと称され、その歴史的な由来を彷彿とさせるものがありますね。
ちなみにフランドル(仏:Flandre)とは 歴史的な名称として 旧フランドル伯領を中心とする、オランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域をさします。



ハプスブルグ家のマクシミリアン1世と結婚後のマリーとその家族の肖像。マリーの幸せの絶頂期
ハプスブルグ家のマクシミリアン1世と結婚後のマリーとその家族の肖像。マリーのしあわせの絶頂期。マリーは右上 マリーの血脈は息子カール2世を通しハプスブルグ家に連綿とうけつがれてゆく
マリーは右上 マリーの血脈は息子カール2世を通しハプスブルグ家に連綿とうけつがれてゆく



簡単に、フランドルの歴史と変遷など。

中世に毛織物業を中心に商業、経済が発達し、ヨーロッパの先進的地域として繁栄したフランドル。フランドルは、ほぼ現在のベルギーだと思ってよいでしょう。日本でもおなじみ「フランダースの犬」の舞台は、この国の都市アントウェルペン(アントワープ、アンヴェール)でした。

フランドルというと、美術史でフランドル派と呼ばれる世界的に有名な画家ルーベンスやヴァン・ダイクが思いだされますね。絵画好きならおそらく知っているステーンやロイスダールもそうですが、遠近法、作図法を意識したルネサンス絵画からはるかに進化したフランドルの絵画は「見ること」「観察すること」に熱中したフランドル地方が レンズの一大産地だったということを想起させます。
じっさい、フランドル地方に描写=実験=科学を実践した絵画が多いのは、フランドルが 当時、科学と経済の世界的な中心地であったことと無縁ではありません。

そのチャレンジングな実験=科学の試みは、醸造の美術史にも大きな革命をもたらしました。そこから生まれたのが、フランドルの雫たち、ベルギービールです。



毎年9月第1週の週末、ブリュッセルのグランプラスで行われるビールイベント
毎年9月第1週の週末、ブリュッセルのグランプラスで行われるビールイベント、その名も「ベルギービール・ウィークエンド」
その名も「ベルギービール・ウィークエンド」



さて、ブルゴーニュ女公の生きた時代背景を知るために、その歴史を少し遡ってみると、十字軍遠征以降、発達した都市間の交通、交易の発展と共に、多くの商工業者がフランドル地方の一大産業であった毛織物工業に辿りつきます。フランドル地方の毛織物は、イギリスから原材料の羊毛を買い取り、フランドルで加工・染色を施し生産されていたため、イギリスとの交易も非常に盛んだったのです。
14世紀になるとイギリスと対立関係にあったフランスが、フランドルの毛織物生産を狙い進出し始めます。しかし、イギリスはこれを阻止しようと、フランドル地方を巡り、両国で100年戦争(1337~1453年)が勃発します。
この英仏100年戦争の結果、フランドル地方をフランス系のブルゴーニュ公家が治めることになったのです。

しかし、ブルゴーニュ公国はフランス王の臣下といっても極めて独立性が高く、都となったディジョンやブリュッセルなどを中心に400年に渡り繁栄しました。ブルゴーニュは富裕な貴族や商人の庇護の下、フランドルを中心に芸術も花開き、16世紀にはその繁栄の円熟期を迎えました。
 
ビールのラベルに可憐な姿を映すブルゴーニュ女公爵は、15世紀後半にに4代ブルゴーニュ公シャルル突進公の一人娘として公国を継承したマリー・ド・ブルゴーニュで、当時スペインら旧勢力の圧政に苦しんでいたフランドルの人々に味方したマリーは、フランドルの民にも非常に愛されていました。彼女が27才のとき落馬で命を落としたときは、15000人ものフランドルの民達が参列するなか寺院に埋葬されたというエピソードが残っています。
そんなマリーの人気は後世にも引き継がれ、この美しく芳醇なレッドビールの名として再来したのでした。



英雄エグモント伯爵
英雄エグモント伯爵



もう一人、よそから来た統治者でありながら、同じくフランドルの民に愛された人物で思い浮かぶ人物はなんといってもエグモント伯爵でしょう。ベルギー、オランダの人々はいまも彼を”フランドルの薔薇”と呼んで彼の名を惜しみます。ブルゴーニュ女公爵から百年下った当時、フランドル(ベルギー)は隣接するオランダとともにネーデルランド(低い土地)と呼ばれていましたが、スペインの圧制に苦しむネーデルラントの民衆を救おうと独立運動を指導し立ち上がったエグモント伯爵は捕らえられ、ついには処刑されてしまいます。彼の偉業を称え、ベートーベンが作曲したエグモント序曲は、私にとって彼のピアノ協奏曲”皇帝”に次いで思い出深い曲です。

あんなにも美しく高雅なたたずまいを誇るフランドル地方ですが、実はこんなにも悲しみに色濃く縁取られた歴史を背負っていたのですね。ルビーレッドの涙は、エグモント伯とその領民達の涙の色なのかもしれません。

さて、マリー・ド・ブルゴーニュに話を戻しますが、彼女は1477-1482フランドル地方を統治し、ブルゴーニュ公シャルルを父に、ヨーク公女(エドワード4世妹)を母に持つ、由緒正しきブルゴーニュ家の女公爵で、彼女の子孫はハプスブルグ家の支流となって強くヨーロッパ世界を支配下においていきます。けれど、そんな権威や栄光など全く無関心というように、マリー・ド・ブルゴーニュは永遠に少女のような瞳で静かに笑みを湛え、無邪気に小鳥と対話を楽しんでいるようです。



ダッシェス・ブルゴーニュ(中)



この ダシェス・ブルゴーニュを傍らに、グラスから歴史ロマンが溢れ出てきます。
こんなお酒は滅多にあるものじゃありませんから...。ラベルの美しさもさることながら、ルビーレッドの煌めきと芳醇な香りはまさしく公爵夫人の名に恥じません。
ベルギービールには素敵なラベルのボトルが多く、名前(ラベル)一つとっても、どれも皆歴史を髣髴とさせてくれる由来があります。
次回また「ブルゴーニュ女公爵 2」にその続きを書きを書く予定です。

 フランドルとスペイン列強の戦いはプロテスタントとカソリックの勢力争いに見えて、実は列強国同士の国捕り合戦の歴史と言えましょう。
Protestant―のprotestとは、本来反抗する、抵抗する、という意味なのですが、莫大な金(キン)の蓄財量を後ろ盾に、何も産まず退廃して威張り腐った旧教勢力に対抗して、こつこつと働き、沢山の産業やバイオの基本ともなる農業を生み出してくれたプロテスタントたちの偉業は、この美しいビールにもしっかりとその足跡を刻んでいます。
画像のラベルの上にも書かれた”Flemish art of brewing"って、まさにフラマン人プロテスタントの芸術ともいえる文化産業そのものです。

そんなルビーレッドな歴史を飲みほしたい、春の宵です。




美雨


ベートーベン エグモント楽譜
❤今日のおまけ❤
ベートーベンの『エグモント序曲』に謳われた、エグモント伯。

Claudio Abbado "Overture "Egmont" Beethoven エグモント伯とフラマン人達の反骨の血が熱く語りかける

ブルゴーニュ女公爵の志を受け継いでフラマン人に味方したエグモント伯は、スペインら旧教の列強達に対しオラニエ公ウィルヘルムと共に闘った救国の英雄です。
悲劇を予感させる、冒頭のオーボエの不吉な呻きが結構好きだったりします。


今日も最後まで読んでくれてありがとう
アントワープ・カフェで(中)



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CAのつぶや記 ロダンの肖像 ~パリ・ロダン美術館~

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CAのつぶや記 ロダンの肖像 ~パリ・ロダン美術館~

ひとつ前の記事『ロダンの言葉』で、ロダンに関する検索数が多かったので、今日はまたロダンと、ロダンの作品が収めてあるロダン美術館の記事をUPしてみようと思います。

ロダン美術館



パリのルーブルやオルセーは美術史上傑作揃いの美術館で素晴らしい。
でも、長時間ハイレベルな感動で大作を鑑賞し続けるのは、精神的に応えるもの。毎日フルコースのディナーばかり食べていたら消化不良に陥ってしまうように、名作の感覚が薄れて、食傷気味になってしまいかねません。
そんな時の憩いの場として、パリには珠玉の小さな美術館があります。日本人がルーブル以外で訪れるといえば、モネの大作「睡蓮」が展示されているオランジェリー美術館ではないかと思います。私が初めてパリに行ったのは学生時代で、その時に見た美術館の中の一つでした。今では、印象派といえばオルセーですが、かつては、小じんまりとしたオランジェリーに名画が集っていた時代でした。



地下鉄にまで、あのロダンが・・・いかにもパリらしい遊び心
354988700_162.jpg




そのもう片方と言えるのが左岸のロダン美術館。最寄の地下鉄駅はヴァレンヌ、ホームには「考える人」のレプリカが鎮座しています。上野美術館も所蔵していますが ロダンが40才頃に制作した有名な彫刻です。
メトロのホームというエキセントリックな場所に展示されて目を惹く、パリ流アートセンスの一端を感じるワンシーン。毎日ラッシュに揉まれながら通勤する人々の間で、流れに逆行してひたすら沈思黙考する姿は強い存在感で迫ってきます。美術館で見たオリジナルよりも、こちらの方が感銘を受けたほどです。
他のメトロ駅としては、ルーブル駅もシックな古代アートの展示効果が見事です。




どの角度から見ても美しいロダン博物館。外観は博物館というよりお城。
どの角度から見ても美しいロダン博物館。外観は博物館というよりお城




ロダンは14才で学業を捨て、22才で修道士を志し、イタリアを旅してミケランジェロの作品に触れたことがきっかけで彫刻家となり、フランス近代彫刻の巨匠となった人物です。
人間の限りなく深い力強さと審美的な美を石に刻み、ある時はリリカルな、またはダイナミックな傑作を生み出しました。「彫刻家は、石の中に閉じ込められた精霊に、生命と形を与える使命をもつ」とミケランジェロは語っています。ロダンはそのポリシーを400年経て受け継いだ芸術家と感じました。

一方で、特別展でもなければ鑑賞する機会はありませんが、エロスの爆発とも云うべき官能的な作品も多く残しています。女性の裸体像の中には、目のやり場に困るほど大胆なポーズをとっているものもあります。実は相当なエロ聖人だったと想像してしまうのですが、これも「生命力とエロスは表裏一体である」という表現なのでしょう。
当時のパリで「切腹パフォーマンス」をして評判になった、日本人の「花子」というモデルを恋人としていた時期もあったようです。




354988700_121.jpg




いずれにせよロダンは人間の情念と肉体美を追求して、近代フランス彫刻を切り開いた巨人、日本にも高村光雲・光太郎父子をはじめ、大正ロマン時代に多大な影響を与えました。
1908年から1917年に亡くなるまでの間、邸宅アトリエで制作に没頭。遺言によって1919年からロダン美術館となっています。
ロダンは自らの没後は美術館として公開する計画でアトリエ邸を構えたそうですから、作家自身によって造られたという意味でも完璧なミュージアムでしょう。奇をてらったところは全く無く、美雨好みの古典的なたたずまいも魅力のひとつです。

平日は見学者が少ないので、落ち着いて見ることができて、緑麗わしい庭もくつろげます。展示室にはロダン所有のゴッホの絵も飾られており、特に背景に浮世絵を配した作品は印象的です。
パリのひととき至福の時をどうぞ。

とと、ここを訪れる皆さんは、おそらくパリには、すでに数え切れないほど足を運んでおられるかたもいるでしょう。いつ訪れてもパリは美しく、何度行っても見尽くせない魅力に溢れた街です。
観光名所に振り回されず、これぞ自分だけのパリの風景、みたいなものを心に刻むことが出来れば、最高だと思います。



庭園の彫刻たち
庭園も素晴らしく整っていて綺麗・・・本当にシックな美術館です




展示室の外へ出ると小さな庭園にも作品が並んでいました。
光太郎はロダンの作品を前にして己の仕事の小ささに衝撃を受けたと言われています。
弟子であり、愛人でもあったクローデルのことを考えないではいられません。まるで、最後に発狂したのは智恵子と同じではないか・・・。

芸術家の妻や愛人は、その華々しさの陰で、男のエゴの犠牲になって気の毒な生涯を送った人も多いようです。ピカソもまたその典型でしょうか・・
ロダンに心酔した高村光太郎は、30代から40代にかけて芸術論の翻訳や評伝を出版しています。妻、智恵子が神経衰弱になっていくのも、ひょっとすると、巨匠から受け継いだ夫の芸術魂とも関係しているかもしれません。
また、ニ本松の智恵子の実家である花霞酒造が破産して、一家離散となったことのショックも大きいように思えます。
以前「高村光太郎詩集」や、佐藤春夫著「小説智恵子抄」読んで、戦争前夜の困難な時代を生きて、生涯を添い遂げた二人の純愛物語は、殊に印象に残っています。



ロダン美術館内部
ロダン美術館内部



ロダンと言えば、今では懐かしのメロディーの分野になっているらしき(歌はよく知りません)私の敬愛する、なかにし礼先生が作詞したロマンチックな作品もあります。
詩人でもあるなかにし先生のソネットのような文章をここに書き記してみます。


「ロダンの肖像」

ナイフのような 別れの悲しみが
私の背中をなでるから
指からこぼれる 白い砂のように
幸せの時が 過ぎて行くから
ロダンの彫刻のように
あなたにいだかれたままで
死んで石になって 愛されていたいの
息を止めて 動かないで
愛はいつでも こわれやすいから

秋の枯れ葉の 最後の一枚が
はかなく散るのを 見たくないから
ロダンの彫刻のように
口づけかわしたままで
死んで石になって 結ばれていたいの
息を止めて 動かないで
愛はいつでも こわれやすいから
愛はいつでも こわれやすいから




代表作のひとつ。『カテドラル』と名づけられた「手」
ロダン美術館 にて 最後に、今回のパリで最も気に入った場所、イルグクさんの手のように綺麗。




ロダン博物館で、一番好きになった彫刻。
1906年、ロダン66歳の作品。
ロダンの、ものを見つめ、そこに内面の真実を見出そうとする努力は信仰的にさえ見えます。

俗っぽい言い方ですが、やっぱり彫刻は実物を見てこそなんぼだな、と思えます。
絵画も確かに実物が一番迫力がありますが、写真でもなんとなくの雰囲気はつかめる。
でも彫刻は実物を前にして三次元で見てこそ感じるものがあると思うのです。

良く考えると、彫刻+作者で一般的に有名なのって仏教ものを除くとミケランジェロのダビデ像くらいしかないような・・・。
といって、仏教でも知られているのは雲慶か左甚五郎くらいでしょうか。
岡本太郎氏の太陽の塔は彫刻というより建造物としか思えませんし。
絵画と違ってあまり超有名人っていないような気がします。
もちろん私の中ではロダンなのですが。

ベルニーニやミケランジェロには只ただ、圧倒されるだけですが、
ロダンの作品を見ると、必ず「触れたい」と思ってしまう。
ロダンには、手で捏ねて創った物ならではの温もりがあると思いませんか?
それが絵画に近い、という理由の一つなのでしょうね。



美雨


354988700_68.jpg
❤最後まで読んでくれてありがとう❤



今年は花粉が厳しすぎて、いまだ鼻炎と気管支炎がおさまりません。大好きなロダンのシリーズではあるのですが、リコメが遅くなっては申し訳ないので、コメント欄のみ閉じさせていただきました。<(_ _)>



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Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

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