美雨の部屋へようこそ

世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

Entries

がんばれ受験生! 節分によせて 禅入門 ・大森曹玄と『碧巌録』

クリックありがとうございます。ブログランキングに参加してます。


禅入門 大森曹玄と『碧巌録』


ありがたくも、大森曹玄老師のお孫様に当たる方が拙ブログを訪ねてくださった記念に揚げてみました。

大森曹玄と『碧巌録』へ奇岩録!?なんで変換できないのよこのおバカPCは!>



陽きわまりて陰、陰きわまりて陽。
こんな禅語があります。

節分を迎え、このように一年の中でいつより透き通った空気がピンと張り詰める時期は、自分の内面をみつめつつ対話をするにはもってこいのシーズンですね。
そして受験生たちは未来に向かって無我夢中で勉強し、試練に立ち向かいます。

日本って、なんでこの時期に受験があるのか・・・海外は秋なのに。不思議に思っていました。
理由はいくらでもつけられるけど、今日ふとこんなふうに考えた。
こんなに寒くて嫌でも頭が冴えてしまう冬の日々、本当の自分―自分の内なる神と対話できる妙(みょう)なる時期。、自分は何がしたいのか、自分は何を求めているのか、そしてどう進んでいくのか・・・これすなわち問答であるんですね。

内なる神との対話。これすなわち妙なり。



中央は大森曹玄老師 左から4人目が阪本牙城
中央は大森曹玄老師 左から4人目は阪本牙城




人生の転機に数年間、ある老師から公案を受け、臨済宗の某僧堂で参禅に熱中したことがありました。

いま振り返れば、それまでの私のような、座禅を組んだことも無い若輩者が、実際に剣禅の境地を学ばれた方々と共に公案を受け、禅や歎異抄を説かれる老師の知己を得るなどまことに勿体ないばかりのことでした。禅のゼの字も何もわからず問答等にも参加していた自分を思うと未だに恥ずかしい限りなのですが。

周知のように禅といえば『無門関』と『碧巌録』です。
それでこの種の書物にも関心はあったのですが、祖師の語録といわれる「無門関」とか「碧厳録」などは、到底原書で読めるものではありません。
というわけで必然的に高僧方の書かれた解説書を読むことになるのですが、それでも容易に理解できるものではなさそうです。

大森曹玄老師は、剣禅一如の境地に達したといわれる山岡鉄舟居士の流れを汲む方で、やはり剣と禅の両方の達人でした。




正法眼蔵ずいもん記




『無門関』と『碧巌録』は、禅の双璧をなす姉妹録であり、書店でも、出来ればふたつセットで読むようにも薦められたのですが、その現代意訳は、剣・禅・書に通じた大森曹玄老師のような深い禅的境涯に立った訳者のものとは遥かにイメージがかけ離れたものでした。
初心者のくせ生意気にも、できれば古典により近いもの、また詩情豊かな曹玄老師のアカデミズムに惹かれたもかもしれません。
恥ずかしながら、実は『無門関』のかわりに、『正法眼蔵随聞記』(上にアップしました。^^)を買いました。49の難解な公案を読んでもまったく理解出来ないよりは、道元が正法眼蔵のネタとして多く取り上げた『無門関』の話を、参考書としてさきに読んじゃった訳です。それでも解ったような気になっているだけで、本当に解っていないと思います。(笑)

道元の言葉はシャープで自在性があり、ときに含蓄が深すぎてさらなる参考書が必要になったりもするのですが、なんというか、独特の仏教哲学を感じます。
良寛さんが「一夜灯前 涙とまらず 湿し尽す永平古仏録」と感想を書いたのは、おそらく『道元禅師語録』をさしたのだと言われていますね。
結局のところ、正法眼蔵随聞記いわく「つべこべ言わずに座禅せよ」(只管打座)というくだりで、仏というものは言葉で伝えられない、言葉の表現をはるかに超えているということを思い知らされます。

それでも、何度も何度も繰り返し読み、薄皮はぐようにしか解らない中にも一生読み続けて、スルメみたいに味わっていくしかないのかもしれない。そうして、「悟った!」と思ったら即鼻をへし折られるのかもしれませんが。(笑)




曹玄老師の本2




曹玄老師の書かれた本の中では、「参禅入門」という本が禅の初心者が読むべき本では最高のものと聞いています。もっと早くにこうしたプリ・インフォを得ておけば、それほど回り道せずに済むものを・・・はい、たいそう回り道した美雨です。勧められてから、「参禅入門」は何度も繰り返して読みました。
只こういう本は、分かったような気になるだけでも大変で、本当にわかるのは、まず不可能に近いと思います。

しかし、それでもやはり、読む価値は大いにあると思います。
日常の些細なあれこれに振り回されている自分が、より大きなものに生かされているということを自覚できますし、我を忘れて非日常の世界に身を置かなければ体得できない真実があるという、重い命題を突きつけられます。

剣道を嗜む父や夫を見てきた者としては、山岡鉄舟先生の剣禅一如の境地の片鱗だけでも体得したいと念じていますが、おそらく一生かかっても無理でしょう。

前回、読書の日記でふれた生きるヒント・歎異抄も素晴らしいですが、浄土真宗についても思うことは多々あります。
親鸞や蓮如の時代の浄土真宗は、たしかに純粋な宗教性をもっていたと思います。
かの一休宗純でさえ、親鸞の絵を描き、「えりまきの あったかそうな黒坊主 こいつが法は 天下一なり」と絶賛しています。
一説によれば、一休は臨済宗から浄土真宗への改宗を真剣に考えたこともあると言われています。
禅は自力、念仏は他力などと言いますが、そんな単純なものではありません。一休にも親鸞にも通ずるのは、命懸けで一切のごまかしなく道を求めたという点にあります。そういう求道者たちには宗派や教義を超えて響きあうものがあったのでしょう。

しかし現代の仏教教団が、これらの祖師方の教えを本当に受け継いでいるかどうか、甚だ怪しいものだと私は思っています。
これについては語ると長くなるので、また機会を改めて・・・




大森曹玄老師の水墨画 神、善、美の三位一体をモットーとされ
大森曹玄老師の水墨画 真、善、美の三位一体をモットーとされ




さて、『碧巌録』に話を戻しますが、このような禅の原書など私たち素人には到底歯が立ちませんし、やはり高僧方の解説書を読むのが一番でしょう。
その中でも、曹玄老師は博覧強記の方であったようで、文章の才にも抜きん出た方だったと思います。老師の著書を読んでいると、解らぬながらも解ったような気分になってしまうから不思議です。
特に老師の「十牛図」の解説(「参禅入門」の中にあります)が私は好きです。

道元禅師の書かれたものも、実家が曹洞宗の檀家ということもあって、よく読みました。
「学道用心集」も「正法眼蔵随聞記」も、原典は到底読めませんが、注釈つきの解説書(上に載せてあります)なら、読めます。

その中に「学道の人、先ず須らく貧なるべし」という言葉があります。私はこの言葉を書道の先生にお願いして書いていただき、座右の銘としています。

「正法眼蔵は難しい」と、かつて私が師事した老師も仰っていました。
その正法眼蔵のエッセンスを素人にも解りやすいように、明治時代に和文で書かれたものが「修証義」です。葬儀や法要のときには、これを読誦することが多いですね。修証義は内容はともあれ、文章はわかりやすいと思います
「生を明らめ死を明らめるは佛家一大事の因縁なり。」で始まる文章には、独特の迫力があって、引き込まれます。

禅には「分に応じての所得」という言葉がありますね。
所得とは「悟り」のことです。
僧堂では「接心」と呼ばれる7日間集中的に坐禅に励む期間が、年に数回あります。
その接心の最後に直日(じきじつ)和尚(堂内の監督者)が挨拶をするのですが、その中で必ず、「おのおの分に応じての所得があったと存じます。」という言葉があり、これを聞くと救われたような気分になったものです。
悟りには絶対的なものが一つあるだけでなく、凡人には凡人なりに得るものがあるということだと思います。
坐禅ばかりでなく、仕事も家事も食事もすべて禅であるというのが道元禅師の教えだと感じます。
その観点で言えば「典座(てんぞ)教訓」などは日常生活にそのまま応用できる、味わいのある書物ではないでしょうか。

曹玄老師も、父も、そして私が師事した老師も、みな遷化されてしまいました。
寂しい限りです。




美雨


PS『正法眼蔵随聞記』についてはまたいつか記してみます。^^

大森曹玄老師より 「頑張って最後まで読んでくれてありがとう」
大森曹玄老師より  抹香くさくてこんな日記はかなわん!と思った人は下の四つをぽちっと!
抹香くさくてこんな日記はかなわん!と思った人は下の3つをぽちっと!




★このランキングに参加しています。更新の励みになるので押して下さると嬉しいです★
(>ω<)ポチに感謝デス♪
にほんブログ村 歴史ブログ 世界史へ人気ブログランキングへ





左サイドMenu

プロフィール

MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

過去記事は画面右上の検索フォームか左下のカテゴリー、早見表で探して下さい。

当ブログにて使用させて頂いておりますドラマ等の画像の著作権、肖像権は全て出所元にあります。当サイト内の文章の無断転載、無断トラックバックはお断りしております。

尚、此処はあくまで個人のサイトとして書いているブログであって、”公の掲示板”とは異なりますので、いきなりの複数の質問ばかりのコメント等はご容赦願います。返答致しかねます。

また、記事に関係のない内容のコメントや荒らしに該当する方、挙動不審な方は場合によって制限をさせていただきます。

最新記事

FC2カウンター

カテゴリ

八重の桜レビュー
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話 37話 38話 39話 40話 41話 42話 43話 44話 45話 46話 47話 48話 49話 50話(終)

韓国ドラマあらすじ
天地人(発酵家族)
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話(最終話)

神と呼ばれた男
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話

強力班
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話(最終話)

風の国
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話(最終話)

風の国あれこれ
その1 その2 その3 その4 その5 その6

人生画報
作品紹介 1-4話 5-8話 9-12話 13-16話 17-20話 21-24話 25-28話 29-32話 33-36話 37-40話 41-44話 45-48話 49-52話 53-56話 57-60話 61-64話 65-68話 69-72話 73-76話 77-80話 81-84話 85-88話 89-92話 93-96話 97-100話 101-104話 105-108話 109-112話 113-116話 117-120話 121-124話 125-128話 129-132話 133-136話 137-140話 141-144話 145-148話 149-152話 153-156話 157-160話 161-164話 165-168話 169-172話 173-176話 177-180話 181-184話 185-188話 189-192話 193-196話 197-200話 201-204話 205-208話 209-212話 213-216話 217-219話(最終話)

善徳女王
1,2話 3,4話 5,6話 7,8話 9,10話 11,12話 13,14話 15,16話 17,18話 19,20話 21,22話 23,24話 25,26話 27,28話 29話 30話 31,32話 33,34話 35,36話 37,38話 39,40話 41,42話

カテゴリー

 

右サイドメニュー

Translation(自動翻訳)

検索フォーム


格安旅行で副収入
ワールドトラベルアワード受賞

海外旅行は体験談を参考に!
竜宮小僧の旅案内

ランキング参加してます

ポチっとお願いします▽・w・▽


にほんブログ村 歴史ブログ 世界史へ
にほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ

ブロとも申請フォーム

blogram投票ボタン