美雨の部屋へようこそ

世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

Entries

スレイマン大帝の軍歌

スレイマン大帝の軍歌

スレイマン1世 膝を折っているのはフランス王フランソワ1世だろうか  スレイマン1世


ユーラシアを横断した移動の歴史と、古代宗教からキリスト教、イスラームに至る宗教的な重層性により、多様かつ豊穣な文化を誇る国、トルコ。

トルコ史上、オスマン帝国を最盛期に導いたスレイマン1世:オスマン帝国第10代スルタン(在位1520~66)は、46年の長期にわたる在位の中で13回もの対外遠征を行い、数多くの軍事的成功を収めている。
彼は中央集権体制を整えてオスマン帝国の最盛期を築き、立法者(カーヌーニー)と呼ばれた。
西アジア・北アフリカ・東欧を支配し、フランス王フランソワ1世と同盟を結び、西欧諸国を圧した偉大な王として、日本では「スレイマン大帝」と称されている。

16世紀、オスマン・トルコ帝国はビザンチン帝国を滅ぼし、近世から近代にかけてはヨーロッパ世界の最大の脅威であった。



オスマン時代のトルコ軍楽(メフテラン)
オスマン時代のメフテラン(軍楽体制)



スレイマン1世というとやはり二度にわたるウィーン包囲だろうか。

結局二度ともウィーンを陥落させる事は出来なかったが、当時のヨーロッパ諸国がオスマン帝国に抱いた畏怖感は想像できる。
また、その名残が音楽にも残っており、モーツァルト、ベートーヴェン作曲の「トルコ行進曲」やシューベルト作曲の「軍隊行進曲」にトルコ軍楽隊(メフテル)が取りこまれている。

歩兵部隊の先頭を行く軍楽隊は、いわば「歩く盾」。彼らの勇気は、後続の兵士達を鼓舞し、敵にとっては恐怖であったことだろう。

このトルコ軍楽隊(メフテル)がやがて世界中の軍楽隊へ発展した。
有名すぎる話かもしれないが、18世紀から欧米諸国にも取り入れられた軍楽隊や私たちにも身近な存在であるブラス”バンド”の基本編成もこのメフテルがルーツなのである。



スレイマン大帝

  http://www.youtube.com/watch?v=dET3-Kdox_A



オスマン・トルコ帝国、イニチェリ軍団の歌。
オリエントの旋律が不思議なエキゾチズムを醸し出す一風変わった軍歌。

十代のころ、クイズ番組「なるほど・ザ・ワールド」 を見ていた時のこと、なにやら切なくもあり、力強さもあるこの曲に、
「初めて聴いたのに生まれる前にいつか聴いたことがある」と 懐かしい感情に襲われたことがある。

その後、TVやラジオなどで聴くたびに、同じ感情が。
調べてみるとオスマン・トルコの「軍楽隊」が 演奏した『ジェッティン・デデン』という名の
日本語でいうと”古い陸軍 行進曲/祖先も祖父”がテーマの名曲だった。

幼かった私は、前世があるとしたら何か関係あるのかなぁ、とさえ摩訶不思議な感情にとらわれた。

ちなみに、この曲である。


※現代トルコの軍楽隊 http://www.youtube.com/watch?v=xDL8b6OTqeA
↑(ちょっと笑えたりしますが・・・)

Ceddin, deden 『ジェッティン・デデン』

1 Ceddin, deden, neslin, baban
 Hep kahraman Türk milleti
 Orduların, pekçok zaman
 Vermiştiler dünyaya şan.

2 Türk milleti, Türk milleti
 Aşk ile sev hürriyeti
 Kahret vatan düşmanını
 Çeksin o mel-un‎‎‎‎‎ zilleti.
 Kahret vatan düşmanını
 Çeksin o mel-un zilleti.

1 祖先も 祖父も 祖先も 祖父も
 勇猛なるトルコよ
 汝の軍隊は幾度となく
 世界にその名を轟かす

2 トルコ国家よ トルコ国家よ
 汝の自由を享受せん
 祖国の敵を打ち負かし
 忌わしき奴等に絶望を与えん
 祖国の敵を打ち負かし
 忌わしき奴等に絶望を与えん
 (You Tubeの書き込みを拝借)



現代のメフテルハーネ(軍楽隊)
現代のメフテルハーネ(軍楽隊)
派手で華やかですね


youtubeの超訳(?)に出てきた”イニチェリ軍団”とは、オスマン・トルコ帝国が誇った精鋭のエリート近衛軍である。妻帯は認められず、スルタンへの絶対忠誠を誓って戦いに臨む。美貌で勇敢な青少年を集めて訓練、彼らの中には白人系の領地から徴兵された者も多かったという。

16世紀前半に強大なトルコを支配した第10代スレイマン大帝、そのライバルは神聖ローマ皇帝のカール5世。帝国の威信を賭けた両陣営の覇権争いは、16世紀の後半、後継者のフェリペ2世とムラト3世の治世下で戦われた「レパント海戦」で激突することになる。

エジプト、ギリシャ、バルカン半島、アラビア半島を支配し、全盛期にはウィーン郊外まで攻め寄せたオスマン・トルコ。イスラム世界の殆どを領土として支配したが、権勢を驕った時代は過ぎて、第一次大戦の敗北により滅亡、小国家になってしまったが、アタチュルクによる共和国革命を経て近代化した。

現代においても、トルコはヨーロッパ世界とイスラム世界の境界に位置し、EU加盟問題を初めとして、地政学的、文明論的に重要な問題をなしている。  20世紀の流れを見ると、オスマン帝国領から分裂独立した国家群が現代の中東紛争と将来の不安定要因となっている。大帝国の絶対君主による統一により、中近東地域が長い平和を保っていたということも言えるわけである。

権力はやがて腐敗し、それを覆す新たな勢力が必ず出現する。その繰り返しが歴史なのであろうか。



美雨


スレイマニエ・モスク
スレイマンのモスク
16世紀半ばにスレイマン1世が建設を命じた、オスマン建築の代表作。


★このランキングに参加しています。更新の励みになるので押して下さると嬉しいです
にほんブログ村 歴史ブログ 世界史へにほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ人気ブログランキングへ
(>ω<)ポチに感謝デス♪

インテリア照明

Comment

NOBOさま 

こちらこそ、いつもご訪問と温かいお心遣いをありがとうございます。

> アジアの歴史 特に朝鮮半島の百済高句麗新羅の歴史を詳しく知りたいです

古代三韓史のころの歴史は面白いですよね。
いまの半島の情勢はとてもいただけませんが、昔は日本(倭)ともに文化交流し、協力関係にあったのですよね。
古代の人々に学びたいことは、たくさんありますね。^^
  • posted by MIUMIU 美雨 
  • URL 
  • 2016.02/06 00:11分 
  • [Edit]

NoTitle 

アジアの歴史 特に朝鮮半島の百済高句麗新羅の歴史を詳しく知りたいです
  • posted by nobo 
  • URL 
  • 2016.02/03 19:39分 
  • [Edit]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2016.01/31 00:03分 
  • [Edit]

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2016.01/29 22:39分 
  • [Edit]

かえるママさま 

こんばんは。^^
今回もコメントありがとうございます。
仰る通り、音楽は心をひとつにし、最大限に士気をあげる力がありますね。
どんな雄弁な演説にもエールにも敵わない音楽の持つ魔法と力を、有能な司令官や独裁者は知っていて、あのヒトラーも利用したことは有名ですね。

以前も出た話ですが、スレイマンと音楽に関するトリビアを思い出します。
日本テレビ系列で放映されていたバラエティ番組に、「かごめかごめの謎」というテーマの回があり、中でも興味深い逸話に、オスマン・トルコ帝国のスレイマン1世が王子を恐れて幽閉した部屋も「鳥籠;かごめ」と呼ばれていた、という余談がありました。カゴメというトルコ語があるのか、単なる偶然なのかわかりませんが、日本でも有名な神秘的童謡と接点をもったトリビアが気になって、スレイマン大帝の名が忘れられませんでした。(笑)
  • posted by MIUMIU 美雨 
  • URL 
  • 2016.01/27 22:49分 
  • [Edit]

こんばんは^^ 

きっと美雨さんの前世と関係がありそうですね。
この曲は、物悲しくもあり力強さもある不思議なメロディーですよね。

以前にも書いたかもしれませんが、先頭で軍楽隊として歩くというのは、どれほど怖かったかと思います。
軍を守るための歩く盾.....
色んなことを考えてしまいますね。
  • posted by かえるママ21 
  • URL 
  • 2016.01/27 21:57分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

過去記事は画面右上の検索フォームか左下のカテゴリー、早見表で探して下さい。

当ブログにて使用させて頂いておりますドラマ等の画像の著作権、肖像権は全て出所元にあります。当サイト内の文章の無断転載、無断トラックバックはお断りしております。

尚、此処はあくまで個人のサイトとして書いているブログであって、”公の掲示板”とは異なりますので、いきなりの複数の質問ばかりのコメント等はご容赦願います。返答致しかねます。

また、記事に関係のない内容のコメントや荒らしに該当する方、挙動不審な方は場合によって制限をさせていただきます。



クロスフォーダンシングストーン
きらきらとストーンが振動 クロスフォーニューヨーク Dancing Stoneシリーズ(ダンシングストーン)  Jupiter2 タイニーピン NY-T013

肩こり、疲れ、冷えに

最新記事

FC2カウンター

カテゴリ

八重の桜レビュー
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話 37話 38話 39話 40話 41話 42話 43話 44話 45話 46話 47話 48話 49話 50話(終)

韓国ドラマあらすじ
天地人(発酵家族)
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話(最終話)

神と呼ばれた男
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話

強力班
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話(最終話)

風の国
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話(最終話)

風の国あれこれ
その1 その2 その3 その4 その5 その6

人生画報
作品紹介 1-4話 5-8話 9-12話 13-16話 17-20話 21-24話 25-28話 29-32話 33-36話 37-40話 41-44話 45-48話 49-52話 53-56話 57-60話 61-64話 65-68話 69-72話 73-76話 77-80話 81-84話 85-88話 89-92話 93-96話 97-100話 101-104話 105-108話 109-112話 113-116話 117-120話 121-124話 125-128話 129-132話 133-136話 137-140話 141-144話 145-148話 149-152話 153-156話 157-160話 161-164話 165-168話 169-172話 173-176話 177-180話 181-184話 185-188話 189-192話 193-196話 197-200話 201-204話 205-208話 209-212話 213-216話 217-219話(最終話)

善徳女王
1,2話 3,4話 5,6話 7,8話 9,10話 11,12話 13,14話 15,16話 17,18話 19,20話 21,22話 23,24話 25,26話 27,28話 29話 30話 31,32話 33,34話 35,36話 37,38話 39,40話 41,42話

カテゴリー

 



最高に美味しいフレーバーティー
北欧紅茶セーデルブレンド
スモールハウス缶

北欧紅茶ミニ缶セット

ウェッジウッド ワイルドストロベリー アソートティーバッグ 36P
味まろやかミルクティーにぴったり

NINA'S マリーアントワネット紅茶
世界で唯一ヴェルサイユ宮殿の
王室付属の庭園から採れた果実と
花を紅茶にブレンド

芸術品のような美しいローズ模様
ポットとカップが一体化したセット

右サイドメニュー

Translation(自動翻訳)

検索フォーム


格安旅行で副収入
ワールドトラベルアワード受賞

海外旅行は体験談を参考に!
竜宮小僧の旅案内



スーツケースカバー犬猫シリーズ

機内持ち込み可

スーツケース格安レンタル

ランキング参加してます

ポチっとお願いします▽・w・▽


にほんブログ村 歴史ブログ 世界史へ
にほんブログ村 テレビブログ 韓国ドラマへ

ブロとも申請フォーム

blogram投票ボタン